2025.5.14(水)「経済教室 起業を阻む制度問題 野間幹晴 一橋大学教授」日経新聞 朝刊
- 日本におけるスタートアップの出口戦略、すなわちエグジットの特徴の一つは、新規株式公開(IPO)に偏重している点である。
- 20年の日本におけるエグジットはIPOが76%、M&A(合併・買収)は24%であった。
- これに対して、欧米ではM&Aが中心を占めている。
- 同年の米国ではM&Aが90%、欧州では67%であった。
- エグジットとしてM&Aが増加すると、買い手としてのスタートアップの成長にもつながる。
- スタートアップへの投資を増やし、成長を促すためには、M&Aのほうを増やすことが欠かせないのだ。
- しかし、M&Aを増やす上で障害になっているのが、日本の会計基準(以下、日本基準)における「のれん」の会計処理である。
- 日本基準では最大20年以内に定期償却を行い、その償却費を販管費として処理することが求められている。
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